こんにちは、クラウドプラットフォームスペシャリストの平原です。

 

2017年11月28日、Dell EMCは国内での提供開始を含む、「Dell EMC Cloud for Microsoft Azure Stack」のプレスリリース(リンク)を発表しました。この発表に先だって、同日、日本マイクロソフト株式会社様によるMicrosoft Azure Stack 記者発表会も行われ、会場にいた私もその場の熱気とともに、Azure Stackへの高い関心と期待を感じ取りました。

そこで、今回はDell EMCが提供するAzure Stack製品について紹介します。

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Azure Stackとは?

Azure Stackは、パブリッククラウドサービスで既に知られているMicrosoft Azure(以下 Azure)の仕組みとサービスをハイパーコンバージドインフラ(HCI)上に実装し、社内データセンターでAzureサービスを利用可能にしたものです。

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これまで、異なるテクノロジーのクラウド同士を統合管理するってとても難しかったですよね?Azure Stackだと、Azureと同じクラウドモデルを社内データセンターに持ち込めるので、真のハイブリッドクラウドを容易に実現し、運用の違いや場所を意識することなく、Azureで開発された最先端のクラウドアプリケーションを自在に展開出来るようになります。

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Azure Stackを使うと何が嬉しいの?

例えば、何か新しいビジネスを始めるために、ウェブやモバイルを活用したアプリ開発を手っ取り早く始めたい場合どうしますか?AWS, Google Cloud Platform, Azureといった選択肢が出てくると思います。しかし、企業ポリシーの制約で顧客のプライバシーを持つ情報を社外に置くことが許されないとしたらどうでしょう?その途端に、これらパブリッククラウドサービスのほとんどは候補から外れてしまいます。

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でも、Azureであればその課題に対応出来ます。Azure StackならAzureのサービスが社内データセンターで使え、Azureで開発したアプリケーションコードも変更無しに実行出来るのです。Azure Stackなら「クラウドは活用したい!でも、場所や企業内の制約が…」みたいな理由で諦める必要はもう無くなりますね!

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Azure Stackって導入は難しいの?

色々とメリットがありそうなAzure Stackですが、クラウド基盤の導入なんて経験もないし、難しいのではという疑問も出てきそうですね。でも、そこは心配に及びません。Azure Stackはマイクロソフトが直接販売するのではなく、インテグレーテッドパートナーと呼ばれる、マイクロソフトとの協業で実績のあるハードウェアベンダー各社が、自社ハードウェア製品とAzure Stackソフトウェアをパッケージング、インテグレーテッドシステムとして販売します。従って、通常は、HCIノード用のサーバー、管理用サーバー、ToRスイッチおよび管理スイッチがラッキング、ケーブリング、そしてその状態で動作検証まで行われた状態で出荷されます。

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お客様側ではラックスペースおよび電源の確保、上位スイッチのルーティング仕様と設定確認まで行っていただければ、後はDell EMCがお客様とのヒアリング情報に基づいて、ハードウェア設置とAzure Stackの設定までを行ったうえでお客様にお引き渡しします。この時点でAzure Stackのポータルは利用可能になっています。

 

今回の発表の「Dell EMC Cloud for Microsoft Azure Stack」、何がスゴいの?

さて、各社のAzure Stack製品、所詮はx86サーバーにAzure Stackソフトウェアが載っているだけでどれも同じと思っていませんか?色々見ていくと、製品としてインテグレートする過程で、ベンダー各社の思想が反映されていて興味深いです。そして、Dell EMCにおけるその一つが「最新技術への徹底したこだわり」です。

 

10月19日にマイクロソフトは、Azure StackでIntel Xeonスケーラブルプロセッサがサポートされたことをブログ(リンク)でアナウンスしました。そして、その同日にDell EMCも同プロセッサを採用したAzure Stack製品のリリースをいち早くブログ(リンク)でアナウンスしました。

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今度の「Dell EMC Cloud for Microsoft Azure Stack」、とにかく圧倒的な性能キャパシティ向上を実現しています。このグラフを見てください。一世代前のPowerEdgeベースの製品と比較して、最大で約2.5倍のAzureインスタンスが収容出来ます。

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これは何を意味するのでしょうか?これまでの仮想化基盤と異なり、クラウドネイティブな基盤はひとたびサービスが当たればキャパシティの予測は非常に困難です。この時、同じフットプリントでより多くのサービスをこなせるかは、ビジネスの結果に直結する重要なポイントです。もちろん、真のハイブリッドクラウドが実現出来るAzure Stackなら、Azureのリソースと組み合わせた、より柔軟なキャパシティ管理が可能となります。

 

Azure Stackはマイクロソフトおよびパートナーとともに進化し続けます

Azure Stackは、単なるHyper-V仮想化基盤(インフラ)ではなく、提供される機能も使い方も、まさに「データセンターに延長されたAzureサービス」と考えたほうがすっきりするでしょう。従って、Azure Stackもまた、パブリックのAzureサービスと同様に定期的に機能が追加、強化されながら成長してゆきます。手間をかけることなく、最新のサービスがオンプレ基盤で使えるようになるというところも期待したいところですね。

 

さて、この度のプレスリリース(リンク)発表に際しては、計10社のお客様およびパートナー各社様から、エンドースメントへのご賛同をいただきました。ここにご紹介させていただくとともに、ご賛同に深く感謝を申し上げます。(敬称略、50音順)

 

  • 伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
  • 株式会社インターネットイニシアティブ
  • 日商エレクトロニクス株式会社
  • 日本コムシス株式会社
  • 日本ビジネスシステムズ株式会社
  • 日本マイクロソフト株式会社
  • 株式会社野村総合研究所
  • 株式会社ブロードバンドタワー
  • 三井情報株式会社
  • リコージャパン株式会社

 

そして、ご賛同いただきました各社様とこの「Dell EMC Cloud for Microsoft Azure Stack」をしっかりと育てていきたいと考えています。どうぞご期待ください。